『財閥家の末息子』第3話では、成長したチン・ドジュンが本格的に資産運用と人脈構築を始め、スニャングループ内外の勢力図が大きく動き始めます。
舞台は1996年。
ドジュンは過去にヤンチョル会長から褒美として受け取った土地を起点に、未来を見通すような大胆かつ緻密な投資を展開していきます。また、新たな人物との出会いや、家族の間での権力構造の変化も描かれ、物語は一気に加速。
ドジュンは着実に“後継者候補”としての存在感を強めていきます。
「予言が生んだ240億ウォンの財産」


9年前、盧泰愚が大統領に当選すると予言したことで、ヤンチョル会長からご褒美として贈られた京畿道盆唐(ブンダン)の土地。その土地が新都市開発の対象となり、一気に価値が高騰、なんと240億ウォンという巨額な資産へと変わります。
まだ若いドジュンがこれほどの資産を持つことに、スニャングループの親族たちは驚愕。
次男ドンギは焦燥を隠せず、長女ファヨンはドジュンの存在を警戒し始めます。一方、長男ヨンギは「これは命を救った見返りに過ぎない」と冷静を装うも、内心は穏やかでない様子。さらに、ドジュンがこの莫大な資産を全額ドルに換金したことを知ったファヨンの夫ハンジェも戸惑いますが、ヤンチョル会長は「好きにさせろ」と一蹴。
ドジュンの行動が、すでに会長の信頼を得ている証拠でもありました。
「アメリカ渡航と運命の出会い」
アメリカで開催されるフィルムマーケットに、父ユンギと共に渡航したドジュン。そこで彼は運命的な出会いを果たします。出会った相手は、外資系投資会社パワーシェアーズの東アジア支店代表であるオ・セヒョン。ドーナツをめぐるユーモラスなやり取りから始まるこの出会いは、のちに二人が強い信頼関係を築く重要な転機となります。
ドジュンは、会場に掲げられた映画『タイタニック』のポスターを見つけ、その未来的な成功を確信。父に投資を勧めるも、最初は驚かれつつも、ユンギもその狙いを理解していきます。
「IBMとカスパロフの対決、未来予知の証明」
滞在中、テレビで流れていたのはIBMのスーパーコンピュータとチェスの世界チャンピオン、カスパロフの対局。これを見たドジュンは、セヒョンに「コンピュータが勝つ」と断言。その言葉に半信半疑だったセヒョンでしたが、試合は実際にコンピュータが勝利。この出来事は、ドジュンの“予言”が偶然ではないと強く印象づけます。
この一件により、セヒョンはドジュンをただの若者ではなく、確かな“未来の知識”を持った存在として意識し始めるのです。そしてこの信頼が、後の重要な買収戦において大きな影響を与えることになります。
「スニャン家を揺るがす買収劇の幕開け」
その頃、スニャングループ内部では、経営難に陥った韓道(ハンド)製鉄の買収をめぐる動きが激しくなっていました。ヤンチョルは長男ヨンギに買収の成功を命じ、彼は3000億ウォンでの買収案を提示。しかし、それに待ったをかけたのが、セヒョン率いるパワーシェアーズでした。彼らは、5000億ウォンという驚異的な額を提示し、一気に主導権を握ります。
この背後にいたのは、なんとドジュン。彼がセヒョンを通じて仕掛けた買収戦略だったのです。ヨンギは衝撃を受け、ヤンチョルも「背後には誰かがいる」と直感。その“誰か”が孫であるドジュンだったという事実に、グループ内のパワーバランスは再び揺らぎ始めます。
「ソ・ミニョンとの運命的な出会い」
帰国後のドジュンは、ソウル大学法学部に入学。そこでも重要な出会いが待っていました。偶然、街中でアイドルグループの解散に涙を流す女子学生と出会います。それが後に“スニャン家の死神”と呼ばれる検事ソ・ミニョン。彼女の人間味ある一面を垣間見たドジュンは、興味を抱きます。
大学で再会した二人は、ドジュンの誘いで財閥家の子息が集う「名門会」へ参加しますが、ミニョンはこの特権階級の集まりに嫌悪感を示します。ドジュンは「君の家柄や頭脳も特権だと思ったことはないのか?」と問いかけ、二人の価値観が激しく衝突します。
この対話は、単なる恋愛の導入ではなく、階級意識と法の正義という深いテーマを内包したシーンであり、今後の展開を象徴する場面となりました。
「まとめ」
- ドジュンは9年前の予言で得た土地を通じて240億ウォンの巨額資産を獲得し、全額をドルに換金。
- アメリカでのフィルムマーケットでは『タイタニック』とIBMの出来事を見抜き、未来投資家としての才覚を発揮。
- 韓道製鉄の買収戦では、ヨンギを出し抜き、外資を使ってスニャングループに揺さぶりをかける。
- ソ・ミニョンとの出会いは、特権と正義というテーマを象徴し、今後の人間関係に深みを与える伏線となる。
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